初心者のためのFX取引初歩の10

本シリーズも今回が最終回です。
まとめの意味もあって、ある人物の手法について、
外から推測してみたものを紹介し、説明論評します。
本シリーズの過去記事も合わせて理解して頂ければ、
FXの王道を進んでいけるものと思っています。

謎のFXマスター?Daylightとは

時々見るFXなどの情報サイトにInvesting.comというのがあります。
英語版のフルバージョンの方です。そこには各通貨ペア毎に
フォーラムがあり、活発に意見の投稿がされています。
時々、Daylightという女性がポンドドルのフォーラムに現れていました。
発言からすると、彼女は巨額資金でFXトレードをしているようでした。

彼女のいうことは、時には預言者のようで、多くのフォロワーが
いました。もちろん、アンチもいましたが。
ところが一定数のフォロワーが集まると突然出て来なくなるんです。
フォロワーともども。まるでハーメルンの笛吹きみたいでした。

いろいろなところで言った彼女の発言を集めてまとめてみました。
まとめてみると初心者には大変参考になることでした。
なので私の推測した彼女の取引手法を紹介し、論評をしていきたい思います。

Daylightの手法(推測)

トレード・ルール

ポンドドルは20と70(1.〷20と1.〷70の意味)でレンジになりやすく、
20あるいは70を一気に超えることはあまり多くない。
なのでレンジ内の動きはレンジ取引ということで何度もチャンスがある。

20-70の法則性は1時間足だとより直感的になる。
1時間足がキーとなるので常に確認が必要。
(つまり1時間足を確認してエントリー)

エントリーは20あるいは70の近辺で行うこと。
もし反対に行っても小さな損切で手仕舞える。

利確は25-30pipsを通常とする。

売買ルールと資金管理

Ⅰ.リスク・エクスポージャーを5%とする。
つまり、元本(証拠金)が10万円であれば5,000円が許容損失額となる。

Ⅱ.リスク・リワードレシオは1対2以上とする。
つまり、損切を15pipsに決めると、利確目標が30pipsになるという意味。

Ⅲ.ロットは許容損失額と損切pipsから決める。
すなわち、上の例の通り15pipsを損切とすると、33,333通貨単位。
つまり0.33ロットという計算。丸めて0.3ロットとします。
これは元本に対し約30倍の取引規模。もちろん損切pipsでロット数は変わります。

以上の他、1週間に8回のエントリーチャンス、勝率を60%と仮定すると、

30pips×60%-15pips×(1-60%)=12pips(期待pips)
12pips×30,000÷100×8回=28,800円
つまり1週間で約28%のリターンの計算。凄いの一言!

ネバードゥリスト

多くのプロトレーダーと同様、彼女もやってはいけないことをあげています。
いわゆる、never do listです。

  • 欲張ってはいけない
  • 感情的になってはいけない
  • 上げ下げを全部取ろうとしてはいけない
  • 資金管理ルールは破ってはいけない
  • 一挙に2つあるいは3つ以上の通貨ペアを扱ってはいけない
  • 許容リスクを超えるような複数ポジションを持ってはいけない

ネバードゥリストは大きな字で書いて、PCの横にでも貼っておくのが良いですね。
トレーダーというのは分かっていても破ってしまうことが多いですから、
戒めを守れるように最大限努力することが大事です。

Daylightの手法の注意点

前提に従って考えれば、素晴らしい手法です。
100%実現できれば、1カ月で倍以上になります。
しかし、現実はそんな簡単でないことは多くの人の知るところです。

それでは彼女の手法のどこが注意点なのでしょうか?
主要な注意点は、前提です。
・勝率
・エントリー回数
です。実際のトレードでは相場付きや時期によって変動します。

例えば、勝率です。60%という勝率は優秀です。
初心者だと、50%とか40%、更には30%とかになることも往々にあります。
50%で計算しなおしますと、
30pips×50%-15pips×50%=7.5pips(期待pips)
7.5pips×30,000÷100×8回=18,000円
まだ、1週間で18%のリターンです。
40%で計算しますと、
30pips×40%-15pips×60%=3pips(期待pips)
3pips×30,000÷100×8回=7,200円
まだ、1週間では7.2%です。
◆これが、30%になりますと、
30pips×30%-15pips×70%=▲1.5pips(期待pips)
▲1.5pips×30,000÷100×8回=▲3,600円
と、損になります。勝てていません。

今度はエントリー回数について見ますと、
週8回というのは、前述のような条件の下ではラッキーな方です。
ここでも、6回の場合、4回の場合と見ていきます。
勝率はそのままの前提です。
6回の場合
12pips×30,000÷100×6回=21,600円
1週間で21.6%のリターンです。悪くないですね。
4回の場合
12pips×30,000÷100×4回=14,400円
利益半減です。エントリーチャンスが半分になったのですから当然ですが。

こうして見てみますと、勝率の維持管理は非常に大事ということでしょうか。
高額塾の講師の中には、勝率をあげるには、しっかり分析をして、焦らず、
厳選の上でエントリーすることと言ったりする人がいます。
(これは、むやみやたら取引したがる初心者を戒めた言葉でもあります)
そうするとエントリー回数が自然減ってきます。
なので、Daylightの手法通りにはならないことが多いと思います。
初心者ならば、プラスになっていれば素晴らしいです。

具体的なエントリー方法が腑に落ちないという人へ

Daylight自身、前述の通りの説明にとどめています。
フォロワーの中には、使っているインジケータやツールについて
質問した人もいましたが、答えは移動平均とかの普通の物しか使ってないとのこと。
これって、ある意味、彼女の手法の心臓部分で、知れば免許皆伝ですかね。
なので、簡単には知ることはできません。修行が必要です。

初心者に言いたいのは、とにかく自分の目で検証してほしいということです。
Daylightのいう20-70の法則が本当に機能しているか、確認することです。
あと、1つ2つインジケータを付けてみて、判別に役立つかもチェック
してほしいです。役に立ちそうでないのは変えましょう。
とっかえひっかえしていると良いのが見つかるかもしれません。

とにかく、自分でやらないことには進歩はありませんから。頑張ってください!

今回でこのシリーズは最終回とさせて頂きます。有難うございました。

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