今治のお遍路:第54番札所と第56番札所

四国八十八ケ所。今治には6ケ所の霊場

今治の札所は6ケ所あり、第54番から第59番までです。
第55番札所の南光坊については先の記事で紹介しました。

今回は第54番札所の延命寺と第56番札所の泰山寺に参拝しました。

第54番札所 延命寺

今治の霊場の内、このお寺が一番若い番号を持つ札所です。
民家の中の道を行き、到達しました。
お寺の中に駐車場があり、そこに停めました。
昨今はGoogle Mapsのような重宝するものがあり、迷いません。

月曜の正午でしたが、お遍路さんは2名程度。
古い山寺という感じでした。山寺ではありませんが。
寺門は明治に今治城を取り壊した時、頂いたものとか。
 
写真は、左が元今治城の門の寺門。右が本堂です。
この本堂は再三の火災から逃れているとか。ご利益がありますように。
すぐ横に約33段の石階段があり、上りますと大師堂があります。
来た道を戻りますと、売店があり、
おみくじとかの他に、お遍路さんの用具一式があります。
今治からお遍路を始める人は、白衣とか袈裟をここで揃えるのもいいですね。
本日は人が少なかったですが、春には桜がキレイに咲き誇り、
人を誘うようです。

このお寺、歴史的には、720年に民衆に絶大な人気があった
行基が聖武天皇の勅命で開基です。その後廃れたようですが、
100年後くらい後に弘法大師が嵯峨天皇の勅で再興したそうです。

従いました、真言宗ばかりでなく東大寺とも縁があるようでして、
鎌倉時代には当代随一の学僧、東大寺のぎょう然(ひょうぶに疑と書いてぎょう)
国師がこの寺の西の坊(当時)で、貴重な仏教史資料となっている
「八宗綱要」を書き記したそうで。この国師は愛媛出身です。

第56番札所泰山寺

延命寺から車で10分もしないところにこの札所はあります。
寺から20~30メートル離れたところにやや広めの駐車場があります。
そこから家と家の間の細道を通ってお寺へ。
このお寺には宿坊があるそうで、お遍路さんが泊まれるんでしょうか?

 
石垣を施した綺麗なお寺です。中もキレイで参拝者も多めです。
中々信心深いお遍路さんが合掌一礼、ちょっと離れてまた戻り、
合掌一礼を繰り返していたのが印象的です。
中には30前後と思しき、腕にタトゥーがある人が
それは熱心に見えました。この人はフル装備で、
歩きのお遍路さんなんです。何か悟りを得たいでしょうか?

このお寺は、弘法大師がこの地を訪れた時、
川の氾濫を起こす悪霊を退散し地蔵菩薩像を安置し寺を建立した
のが始まりだそうです。弘法大師ご自身の建立ですね。

帰ろうと、駐車場で車に乗ったのですが、
駐車場に自転車を止める6~7名の中学生がいました。
お寺の方に向かっているではないですか。
お参りでしょうか、それとも奉仕。
たぶん奉仕だと思いますが、奇特なことで。

話は100%脱線しますが、泰山と聞いて思い出すことが2つあります。

一つは中国の大人気大衆小説家の金庸が書いた「笑傲江湖」という
武侠小説の中で、ヒーロー側の5大門派の一つに泰山派がありました。
泰山を拠点にしていた武術一派です。脇役ですから弱いです。

もう一つは、北斗の拳の読み切り版で、泰山寺拳法なるものが出てきます。
こちらの方は強い。主人公が受け継ぐ北斗神拳に匹敵する強さです。
勿論強くなった拳四郎にはあっさり負けますがね。
悪役で残念。

この泰山寺の名前は、これら小説の遥か昔につけられていますが、
中国の五岳である泰山からの引用という説もあります。

北斗の拳か、思い出す~。
僕はてっきり悪霊退散の当て字かと思ってたけど、
全く違うんですね。
すんません。
な、なにを言ってるんだ君は。
ばちが当たるよ。気を付けなさい。

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