米国FOMCの政策金利決定はどうなる?

10月31日の米国FOMCで金利引き下げ?

今月末の31日(日本時間)に米国FOMC(連邦公開市場委員会㊟)で、
日本の公定定歩合に相当する米国の政策金利であるFF金利が決定されます。

現在の予想では2.00%と、据え置きと見る向きが多いようです。
いや以前の予想をまだ変えていないという状態でしょうか。
ネット系の情報提供会社の多くも、予想を2.00%にしたままです。
しかし最近の債券市場やFX市場では、引き下げを見込んだ
と思われる動きもあります。

因みに23日に行われた米国債2年物の入札結果は、1.594%と、
その時の市場レート1.597%よりも若干ながら下回りました。
2年物は政策金利に敏感に反応するといわれているもので、
マーケットでは金利引き下げを見込んだかのような動きとの
解釈のようです。

また、7月、9月に続き3回連続の引き下げをして、
当面打ち止めにした方が良いんじゃないかとする
地区連銀総裁の発言等もちらほら出ています。

そうした中で、某マーケットデータ配信会社では、25日の段階でも、
0.25%引き下げると予想する人が最近では9割程度に増えているとか。

まあ、最終的には強い信念を持った人たちがFOMCで審議・決定しますから、
周りの人たちのは、予想は予想という状態に変わりはありませんが。

◆FOMCの最近の政策金利の決定推移

開催・発表日(日本時間) 決定金利 予想金利
10月31日(予) 2.00%
9月19日 2.00% 2.00%
8月1日 2.25% 2.25%
6月20日 2.5% 2.50%

(注)FOMCはFRB(連邦準備制度理事会)の理事や各地区の連邦準備銀行の総裁等が構成する米国金融政策の最高意思決定機関。会合が開かれるときは政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)レートが如何変動するかでいつも注目される。

マーケットへの金利の影響について

もし金利が下がれば、教科書的解釈では、
株式市場は好感して上昇し、FXは海外との金利差縮小で
ドル安と見ますが、実際はどうでしょうか?

株式市場の相場格言に、

懐疑の中で買い、事実で売る
というのがあります。
これは、簡単に言えば、はっきりしない予想段階では
マーケットは予想の方向に動き、
事実が発表されたら反対の方向に行く、といった意味です。
何も株式市場だけでなく債券市場やFX市場でも見受けられます。

短期的にはこうしたことが良く起こると思います。
つまり、金利低下の予想の下、債券が高くなったり、
ドルが安くなったりしていたのが、発表以後反対に動く
可能性があるということです。あくまでも相場の短期的な動きとして。

また、私見ですが、FOMCの金利決定予想の影響は、
意外と早い時期からあるんじゃないかと。
1月くらい前から小さな動きが出て、2週間前には露骨な動きが。

私は、過去にFOMCの金利予測に苦しめられたことがありますが、
それは、2週間くらい前にまだ期間があるから、
1回くらいは山谷の変動があると考え、
予想と逆のポジションを持ったら逆に行ったんですよね。
まる2週間は苦しめられました。

経済指標は最高の重要度だけが重要

最近はどの証券会社、FX業者あるいは情報提供会社も
経済指標発表のスケジュール情報を提供しています。
しかも色々な重要度のものをいり混ぜて。

マーケットの住人に本当に必要なのはFOMCの金利発表のような
最高に重要度のあるものだけだと思うんです。
最近の多すぎるスケジュール載せには弊害があるんじゃないかと。

つまり、多くの発表があるため、フォーカスできるのはせいぜい
1週間分くらい。前述のように金利引き下げ予想の影響は1カ月前頃から
既に出ていますので、最重要なものをフォーカスして注目した方が
良いんじゃないかと。これ私見です。

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