FXスワップ取引のリスク

とあるFX YouTuberの昨年の結果報告

昨日、YouTubeの動画を見ていたら、FXトレーダーが昨年の結果について
発表しているものがありました。この人の動画はずっと以前は見ましたが、
大損して泣くの喚くので見ていられず、以降ずっと見なかったのです。

とっくにお亡くなり(退場)になっていると思っていたのですが、
何といまだ健在で配信を続けているようです。驚きです。

1億円でFXを1年間ガチでやってみた結果、とかサムネをつけてました。
こいつ1億円も持っていたのかと、驚きと嫉妬と、その他諸々の感情が
沸き上がりましたが、とにかく見ることにしました。

相変わらずの下手ぶりで損を一杯していました。
トータルの結果は含み損3,200万円、実現益670万円とか。
仰ることには、昨年初は̠̠マイナス6,000万円の含み損であったから、
だいぶ減ったと強気のご発言。

更には「株の方が簡単なんですよ」と仰る。
何なんだこの金持ちは、というのが感想です。

でも、こいつが損をした中にスワップ取引がらみの損がありました。
このスワップについて少し見ていきたいと思います。

スワップ取引

スワップ取引とは、日を跨いで通貨ペアのポジションを保有した場合に、
発生する金利の一種です。通常は、FX業者毎に決めます。

国内業者だったら、通貨ペア毎にロングだったら1日何円お支払いし、
ショートだったら何円払って頂きます、という風にします。
通貨ペアの中にはロングでもショートでも取られるものもありますけど。
通常は、業者は高金利通貨ペアの買い持ちを勧めます。

現在、円のクロス通貨でスワップポイントが高いのは、トルコリラ、
南アランド、そしてメキシコペソです。日本の政策金利が0%であるのに対し、
トルコが12%、南アが6.5%とメキシコが7.5%ですから、金利差大きいです。

このスワップポイントの恩恵を受けるためには、これら通貨を買い持ちです。
トルコリラとか南アランドあるいはメキシコペソを買い、円を売るのです。

スワップ金利自体は魅力的、しかし通貨ペアは魅力的では無いですね。
件の金持ちFX YouTuberもトルコリラ円を大量に持っていたようですが、
昨年1月3日のドル円の400pipsに及ぶ急落(ドルの急落、円の急騰)の影響で、
トルコリラ円とか豪ドル円とかが強制ロスカットにかかり大損確定。
獲得スワップ金利を何倍も上回る売買損をしたわけです。

この時のドル円の急落の原因は正確には今だ掴めてないようです。
ある人はAppleの下方修正によるAppleショックと言ったり、
フラッシュクラッシュと言ったりします。

フラッシュクラッシュというのはここ数年、何回か起きているようです。
つまり、取引が少ない(低流動性)商状で、高速売買を行ったりすると、
あれよあれよという間に一方向にガンガン進んでしまい、
多くのロスカットを呑み込んで被害者続失させてしまう、たちの悪いものです。

クリスマス後から1月20日前後のキング牧師の祝日までは、欧米人は
お休み気分とか。つまり、低流動性なマーケットです。そんな中、
昨年1月3日のドル円にフラッシュクラッシュが起こったということです。

スワップ取引のリスク軽減策

スワップ取引の仕方を教える高額塾もあります。
受けたことはありませんが、普通のことしか教えてないと思います。
それよりも、これまでの記述で問題点は浮彫で、理解しやすいのでは。

スワップ取引は金利を得るだけの低リスクな取引ではないということです。
買持ち通貨が急落リスクがあり、ロスカットされるリスクがあります。

従って、通常のFX取引と同様に、長期間保有によるリスクの検討が必要です。
長く持てば、保有期間中にどんな悪材料が出るかも知れません。
その都度、その悪材料の評価をし、対応するのが望ましいと言えます。

また、低流動性マーケットで高金利通貨を持つことは非常に危険です。
高金利通貨は元々弱い通貨です。通貨を支えるために金利を上げている
面もあります。しかし、マーケットは冷酷で、一旦動いたら大下落です。

低流動性になるようなことが見込まれる場合は、
一旦ポジションを外すとかする方がリスク管理上良いですね。

欧米人は、8月とかクリスマス後はお休みが多いみたいですから、
低流動性になりやすいです。こういう時期は用心するということです。

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